機械排水

機械的エネルギーを利用して過剰水を排水することを機械排水という。

地域的または時間的に自然排水が不可能あるいは極端に不利な部分がある場合に選定される排水方式である。

1度ポンプなどで揚水した水を、再度ポンプなどで揚水して、範囲外に排水する場合を2段排水という。

機械排水方式の検討事項

  • 施設の性質上、排水能力の上限が定まっており余裕というものはない。そこで、計画基準降雨を上回る豪雨があった場合に、その施設がどのような役割を果たすかについて考える。
  • 不測の事故によって動力の源が断たれた場合の取扱いについても、事業計画の作成段階で検討しておく。
  • 自然排水方式と違って動力によって内水を排除するので、過剰水のポンプ場への集水とポンプによる受益区域外への排除とが必ずしもうまくつり合わないで、受益区域内の上・中流部にはかなり湛水が残っているにもかかわらず、ポンプ吸込水槽の水位が低下して、ポンプの運転を続けることができなくなることがある。このような現象を起こさずにポンプの排水能力を最大に発揮させるため、受益区域内の水を滞りなく吸込水槽に集められるよう幹線排水路の通水能力(設計水位と設計流量)について確認する。
  • 機械排水の場合は、ポンプの運転特性から内水位と外水位の関係で設計吐出し量を超える排水がされることもあり、幹線排水路の通水能力と配置計画の検討はポンプ容量の決定と並んで機械排水計画において重要である。
  • ポンプの運転操作を円滑にするためには、吸込水槽の近くにできるだけ大きな貯留水面を確保しておくことが望ましい。特に、2段排水を計画する場合には、上・下流のポンプを結ぶ水路の損失水頭を少なくするとともに、その間の貯留容量を十分にとっておくことが大切である。
  • ポンプ容量は、自然排水と同様に排水解析によって決める。この場合には、内水位と外水位との差と排水量との関係が、ポンプの揚程と吐出し量との関係を表すポンプ特性曲線によって置換えられることになる。
  • 事業計画の作成時当初には、ポンプの特性曲線を予測するのが困難なことが多い。このため、その初期にはポンプ特性を無視し、内水位と外水位との差の推移に関わらずポンプはその標準吐出し量を排出し続けるものとして仮定して排水量の計算を行い、概略の施設容量を把握した後、ポンプの特性曲線を考慮した排水解析を行って、排水施設の容量を決定する方法がある。